JとE子の役に立たない英語

会話の中から生まれた、役に立たない英語小話

He will ( ) a good teacher. に最初にmから始まる単語を入れられた人は英語ができるらしい。

今朝の新聞一面の下にあった、英語に関する本の宣伝の中で

 

He will (   ) a good teacher.

彼はきっと良い先生になるだろう。

 

という問題が目に飛び込んだ。

しかもその下に、

( )にmから始まる単語を入れられたら、「その人は英語のできる人」

って書いてある。

 

ああ、これはネイティブにやらせてみなくちゃと

隣にいたJに聞いてみる。

 

答えは
He will be a good teather、もしくはHe will become a good teacherでしょ?

といたってシンプルだった。

あー私が最初に思いついたのと同じだ―と

ネイティブの思考回路に安心したあとに

この本の例の主張、mから単語のことを言ってみる。

「Jはネイティブじゃないー。英語できない!」

と茶化しつつ。

 

この本が意図している答えは「make」。

でも、日本語の訳から言えば、ちょっと意味が違うんじゃないかなって言ってた。

確かにmakeでもいいんだけど、

「そうなるように素質があるというか、そうなるよう人物としてできあがってる」

みたいな意味合いであって、またちょっと日本語の意味が違うのでは?

と言ったあと、

んーでも、これは古い言い回しかもしれない

自分だったら絶対使わない、とも言ってた。

 

ネイティブでもこんな感じなのだから

この本を読んだわけじゃないけど

「これができる人は英語通!」

みたいな内容の本、危ういんじゃないかと思う。

 

私たちが日本語の文法や、言葉の意味の説明を求められても

なかなかはっきりと答えるのは難しい。考える機会は少ないから。

けれど、これが他の言語を学んだり、特に翻訳や通訳をしたときに、嫌でも日本語の言葉の意味を考える。

これまで気づかず見過ごしてきた言葉の曖昧さに驚く。

Jの場合、キャリアの中に翻訳も長年入っている。

そして、日本語、中国語に限らず、色々な言葉を勉強してきたからこそ

単語1つ1つに対する感覚、考え方には私は絶大的な信頼を寄せている。

 

【シットり】 由来:Shit あまり良くないものに使う形容詞

私たちの会話の中で良く出る言葉の1つ。

由来はShit。

Weblioで見ても

【不可算名詞】 くそ,大便
【不可算名詞】 たわごと
【可算名詞】 くだらぬやつ,くそったれ
くだらぬもの,つまらぬもの

とあまり良い言葉じゃないのはわかると思う。

 

日本人が失敗したときや、うまくいかないとき

「くそー!」

というのと外国人の使い方もあまり変わらない。

Jも何かあるごとにシットシット言ってる。

 

そこに日本語の「しっとり」という言葉を合わせてみた。

何か物や物事がイケていないときにシットりで形容してみる。

「あのレストランはシットりすぎる」

「こんなシットり仕事やってられない」

「この本、だいぶシットりじゃない?」

などなど。

 

日本語でだって、今の梅雨の時期みたいにしっとりした様子はテンション上がらない。

じめじめした人間関係も嫌になる。

サクサクのはずのクッキーがしっとりしていてもガッカリ。

なので、相性がなかなかいいんじゃないかと思う。

(お肌しっとりとか良い意味でももちろん使われるけど)

 

そしてまだ梅雨が明けない今日も

だいぶシットりな天気。

 

 

 

 

 

 

とりあえず私たちについて。

JとE子は東京に住んで

たまに海外で生活しています。

 

私ことE子は東北生まれ、東北育ち。

Jは英国人で日本語より中国語の得意な変な外人です。

「ひらがな・カタカナなんてワカンナイ。漢字OK。」(普通逆だろ)

 

日々日本語と英語を交えて生活していると

言葉上、文化上のおもしろい発見が多々あります。

英語を勉強している人、興味のある人には

役に立つようで役に立たない(たまに立つ)情報を提供できたらと思います。

 

半分ほどのろけ。